笛吹き少年の行くえ(5)/Giton
 
「雪峡」を「下書稿(一)」から見て行くと、2種類の作品メモからなっていて、推敲過程の途中で、2つの作品を合体させていることが分かります。この2つを、便宜上、古いほうから〔A〕,〔B〕と呼ぶことにしますと:

 下書稿(一) ‥‥ 〔A〕

 下書稿(二) ‥‥ 〔B〕

 下書稿(三) ‥‥ 〔A〕+〔B〕

 下書稿(四) ‥‥ 〔A〕+〔B〕

このように↑なっています。そして、上に掲出した「下書稿(四)」について言うと、各1行目「塵のごと小鳥なきすぎ」「たゞ深し天の青原」だけが〔A〕由来の詩句、他の6行は〔B〕由来の詩句なのです!

それでは、以下、「下書稿(一)」か
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