未明、みえないまま/渡邉建志
 
の常(わたしの常)だけれど、ここに語られるすべての言葉が、べつに私の口振りと近いわけでも何でもないのに、水みたいに抵抗ない。なんでだろう。むりやり文を繋げている感もなく、「て」、「と」、「と」、「て」ってつながって、理由の「から」は論理的な理由になってなくて(もっとたぶん違う次元での理由で)、「よ」って言われてしまう。でも、そこに、何の無理もないと思ってしまう。「いい匂い」はいい匂いだし、「温かいもの」は温かいものだし、「呪文」は呪文だな、って思う。そうやって、無抵抗に受け入れてしまえるのは、なんだろう、私の問題なのか(たとえば世代感とか)、それともやっぱり詩人のまといえた遍在的な感覚に帰着するの
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