黒子の島/
あおい満月
地球上に一つしかない
と言われる石を持っている
それをわたしは
手のひらの可愛い琥珀に贈りたくて
釦を押す。
すうすう、
琥珀は寝息をたてて
目を見開きながら寝ている。
夢のなかで琥珀は、
やさしい黒水晶の海を
漂っているに違いない
ふと、わたしは、
うさぎのことを思い出した。
うさぎも黒い水晶だ。
孤独を好む生き物だと、
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