さそり座と蠍のことども/Giton
子で、優れた猟師だったが、『この世に自分が倒せない獲物はいない』と言って驕ったため、地中から現れたさそりに、毒針で刺し殺された。さそりは、オリオンの傲慢に怒った女神ヘラ(ガイア、またはレトとも)が差し向けたという。
この功を讃えられ、さそりは天に昇り星座になった。一方、殺されたオリオンを憐れんだ女神アルテミスは、ゼウスに頼み、オリオンも天に上がり星座となった。
ゲルマニクス※は、オリオン座は冬の間、空高いところで威張っているが、さそり座が東の空から上るとこそこそと西の空に沈む、としている。オリオンはさそりを恐れ、東の空からさそり座が現れると、オリオン座は西の地平線に逃げ隠れ、さそり座が
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