愛すべきひとへ/
川瀬杏香
例えば愛されることが
順番制だとしたら
わたしの番は
一億二七〇〇万番目
いつか必ず
いつか必ず
そう信じながら
年老いて
死んでゆくのでしょう
けれどもわたし
本当は
一番が好きなのです
愛すべきひとへ
わたしも大人になって
あなたへの
無償の愛は死にました
弁償してください
2014/06/02
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