牢屋へお願い/瑞海
拝啓 牢屋のあなたへ
ワタシは裸足で歩くのが好き
アスファルトの上も
浅瀬の中も
はらっぱの下も
足裏から伝わるエネルギーが
ワタシの原動力
靴下履いちゃうと
もうダメ死んじゃう
変って言う方が変だから
星降る夜に小さい頃に
一緒に空を歩いた人は
もう遠くにいるはずだから
また一緒に歩ける人を探したいから
今度は背中に羽をつけて
1km先まで見える眼鏡をご用意ください
赤い砂漠
白い海
七色の空
あなたと見たい景色があるから
ベットサイドに小さい欠片を置いてあります
お水と一緒に飲んでください
そして身体がぼーっと熱くなったら
ワタシの名前を呼んでください
きっと会いにゆきます
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