娘のこと/はるな
 
を増したままで、わたしはそれが許せないのだ。

娘の世界は、どのように意味を持っていくのだろう。と考えると、わたしはすこしおそろしい。わたしは彼女に、正しい水を与えることができるのだろうか。
(ワイン樽に一滴の汚水を垂らすと、樽いっぱいの汚水が出来上がる―)
わたしはすでに、樽いっぱいの・・・ではないか。そうではない可能性があるのだろうか?でもそれは、悲しいことなのだろうか。わたしたちは出荷されるために生まれるのではないのだもの。

[グループ]
戻る   Point(4)