孤独/……とある蛙
 
時報に電話する
天気予報に電話する
都会の昔の孤独を歌った
Dylanはすでに年老いて
顔も見ないで携帯画面
交換される文字の羅列に生活する
今の孤独を知りようもない

声で発ッせられる言葉に
恐怖を感じる人の群れは
双方向のやりとりを
携帯画面を見ながら
じっとおこない
皆 一様に同じ方向を向いた
ランダムで面妖な塊でしかない

心はブログに打ち出された文字列で
携帯画面を離れた事実真実は想定外
発音された言葉が擬で
文字ですらない記号の羅列が真で
結局真実は絵文字に含まれると信じる
実は
文字列は装飾であって
ハートマークが真実
文字は絵文字の装
[次のページ]
戻る   Point(8)