人間の本質を露呈させるものとしての文学/yamadahifumi
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最初、詩について少しだけ触れてみたが、今、小説という形式に触れてみよう。この形式は読む側からすると、詩よりも簡単だが、実は構造としては詩よりも難しい問題が眠っている。
小説というものを一般に作るに際しては、例えばプロットとか登場人物とかが問題になる。では、文学とは何かというと、それがどのようなものかは未だによく分からない。どうやって芥川賞を取ればいいのか、そのノウハウもよくわからないし、何故、村上春樹がノーベル賞候補で、村上龍がそうじゃないのか、と言った事もその理由はよくはわからない。
もちろん、そういう事は別に本質的な事ではないし、どうでもいいのだが。小説
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