人間の本質を露呈させるものとしての文学/yamadahifumi
らは違う種類の物指しである。しかし、どっちがいい物指しという事もないのだ。もし月が緑に見えたら、君は「月は緑色だった」と書かなくてはならない。例え、君が誰かに「そんなわけあるか。月は黄色にきまっている」と言われたとしても、君はその自分の見たものを信じなければならない。そして、その時、君が見たものは君の内面を忠実に表しているはずである。だから、君がそういう描写をうまくする事ができれば、君の描写は芸術表現となるはずである。君はまず、その事を信じ無くてはならない。
以上のような芸術論というのは、実はもう散々言われた事で、正直言ってパクリであるし、特に目新しくない。でも、まあ続けてみる事にしよ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(2)