人間の本質を露呈させるものとしての文学/yamadahifumi
 
小説というものを僕はここ二ヶ月くらい考えあぐねているのだが、別にこれに明確な答えを与えたいわけではない。とにかく、様々視点からこれを見たり、切り裁いたり、また中を割って除いてみたり、そういう事ができればとりあえずはそれでいい。その内、僕も長大な『言語にとって美とは何か』みたいな文学論を書くかもしれないが、その予定は今の所なさそうだ。


 小説というもが科学の一種だと考えるなら、このようにも言う事ができる。つまりそれは、『人間の本質を発見する為に、人間に悲劇という一つの『門』をくぐらせる行為である』と。もちろん、これは象徴的な言い方なので、説明を要するだろう。


 昨日に書評を書いた
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