hegemonic Installation/opus
 
鋼色の瞬間
遠ざかる合図
下らない遊び
紫色の虚偽

空を飛ぶ
烏、雀、燕、鳶
順番に落ちてくる
頭から落ちてくる

視線を感じて、
そちらを見ると、
そこにいるのは、
自分で、
正確に言うと、
半分の自分で、
笑っている

細やかな蔑視
密やかな倦怠
淑やかな情緒

塞がないで
見捨てないで
拱いて

「時代が変わったのさ」
雨の中、
傘を差した君が言う
跳ねる雨音が妙に響く
「それでも、」
君は目を閉じて
静かに顔を降る
涙が雨に解けていく

戻る   Point(0)