から/そらの珊瑚
 
ことがら は 昨日の記憶

そばがら は 今夜の枕のなかで

ひとがら を 朝のヒカリで描きこむ

うまれたての雛のあたまに
残された
一片の から

どこからと問うこともせず
ここからと答えることもせず

守るという役割から
解放された
からたちが
そこかしこに
転がって
自由を謳歌している
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