(1960?1993)/佐々宝砂
 

俺の愛を受け止める者は存在しない、
俺を葬る者は存在するだろうか?

黄色い熱が強大になってゆく。
その脇に青く光るものを、
冷たく他人行儀な水の星を、
地球を、
俺は故郷と呼ぶべきだろうか?

俺は1960年に人の腹から生まれた。
俺はフランケンシュタインの怪物ではない。
俺は人の腹から生まれた。

書き留めておこう。
俺の名は、

ジャミラ。



(初出:蘭の会2005年1月月例詩集)
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