無名の作家へのJKからのファンメール/yamadahifumi
 
りたいんです。そうです。山田さんは今はまだ無名で、そうして誰にも相手にされていないと思います。ひとりぼっちでそんな小説を書いているんでしょう?。でも、あなたはもう既に立派な芸術家、アーティストだと思います。だってあんなに素敵な作品を書いたのですから。でも、そんなあなたも、学校でも塾でも部活でも、いつもグループに馴染めないものを持っている。「詩人少女」に書いていた通りに。ねえ、山田さん。あなたは本当に十五才の女子の気持ちをよく分かっているんですね。そして、それをきちんと書いている。ねえ、山田さん。私は想像するんです。よく学校なんかで。つまらない歴史の授業中なんかに窓の外を見ながら、『ああ、今私はこう
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