アンチ礼賛/yamadahifumi
とおりクズの中のクズですが、しかし、僕はクズから脱却する事より、自分がクズであると世界に向かっておおっぴらに宣言する事を好みました。それが僕の世界に対する精一杯の誠意でした。その誠意が手羽先さんにも感じられたら良かった、と思います。僕もいつか、手羽先さんのお眼鏡にかなう作品を書ければいいと思います。なんにせよ、長文の感想メールありがとうございました。
ところで、僕は今まで自分の作品に自信がなかったのですが、この手羽先さんのメールをいただいて、始めて自分の作るものに自信が持てるようになりました。僕の書いたものにはどこからも、全くといっていいほどに反響がなかったのですが、これほどの批判的な長文メールをもらうという事は、他人の憎悪を掻き立てる『文才』というものが、少なくとも僕の中にはあるのだな、という事が自分でもよく分かりました。いずれにしろ、僕にこのような自信をもたらしてくれた手羽先さんに僕は深く感謝します。色々とありがとうございました。』
その後、手羽先さんからの返信は来ていない。
※ 本作品はフィクションです
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