つぼみ/
……とある蛙
朝露に濡れた薔薇のつぼみよ
蕾の持つ美しさ
それは未来(あした)という一瞬の輝き
過去(きのう)は蓄積され
そして、沈澱してゆく
現在(いま)は消費され
過去の薄っぺらな層の一枚になるかもしれない
それでも可能性という未来(あした)は
膨らみ始めたことだけで
見ている者をわくわくさせる
薔薇の蕾の美しさは色ではなく形でもなく
一瞬の想像力(あした)への期待だ。
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