青い手紙/そらの珊瑚
 
どこかに
わたしの詩を読んでくれる人がいて
わたしはその人のために書いたのでもないのに
ありがとうと伝えてくれました

それではだれのために書いたのだろう

もうひとりのわたしが
小さな森に棲んでいて
夜をこわがり泣くものだから
おとぎばなしを書いただけ

明日も朝が来るように
いつかは終わる頁であるけど

五月のポストに
一通の青い手紙が届くのです

新しい靴をおろすには
これほど最適な日はないでしょう

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