暗闇ノ唄/黒ヱ
 
鋼叩き 鉤爪の掴む鳥居の

海鳴りに 強風受けて細る目は 
暮れてゆく堕ちてゆく 炎帝見下して

情景に 想い孕む 一人静

色彩多岐 思考の深けた 想い人よ
竹林聳え 佇み止まる岩石のよう

ああ 重きに 刻にまた 石を穿つ水の
ああ 重きよ 待ち夜の轍 金波銀波繰り返して
叫び潤 憐れみの祠に迷い 飾る灯篭
刹那 深海と紛う 抱え翔る隻翼の雛が この深さに 

宿し待つ極北の地より 寒風の
遮りの御身 一人だけ待つ
願い 叶わなくば この暗闇と成らん



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