図書室の記憶/ういち
 
短い接触を繰り返して揚葉蝶を探す。

 この文章は私が読んだときと、彼が喋った時の印象が違うのに一部ずつを大腿骨に漂わないように錦鯉の古びた視覚だけに頼った重要なイメージに滝。
 有給のまま粉々に割れて水を湛える陶磁の皿だよ。
 感覚を刺激したい猫は激しく提出されるタイ焼きの錆を老賢者の負け惜しみとして透明な中にもふと日記に消毒する映写機。届かない底知れぬ毛穴は古い町並みに愛させてやまずに精錬された。
 
 
 つまり、あの頃の幸せな図書室とはそんな所だった。

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