コーヒーと拠り所/モリー
 

月明かりに照らされ
髪の束の影ができる
イヤホンから流れるギター
熱いコーヒーが似合う夜

漫然と過ごしてきたようで恥ずかしいけれど
詩作をする間は
温度をかみしめ、心に種を蒔ける

先行した夢には裏切られてばかり
淡く色付いた指先と乾いた手の甲
タンブラーのふちの往来で
私はいつまで揺らぐのだろう

火星のようにベンチにもたれ
葉桜の音を浴びながら
美しい今日を一人で閉じていく
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