ウルミシュ【潤朱】/ハァモニィベル
ポエジーが何色なのか、オレは知らない。
何色のポエジーをお前が欲しがってるのか、オレは知らない。
〈詩情経済〉の鬼市では何色が光り輝くだろうか
沈黙交易のむこう側で、
お前が静かに流してる涙を、
不器用で拭けもしないくせに
もっと溢れさせた涙の、
一粒が落ちる音が
いつか聞こえる日が来る、なんて、
錯覚を塗り篭めた指に
指に膠り着いた潤朱の
今は、どこまでも、ただ、
燻んだ色しか見えぬ歳月を透して
やがて、鮮やかに光る
褪色のないこの輝き
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