白の桜/黒ヱ
 
還っていく 置いてきたはずの結晶が また

空に 咲く
眼差しを受けて 誇らしげに

遠く 結ぶ 
終の先を見据えはせずに

続いている
真白の道を見下ろして 飛んで行く
果てには 渦を巻き 想いすれ違う

辿り着きはせずとも 
巡り また出会う
思い出される そのそれぞれの顔達が

歩いている 進んでいる
戻りはしない成り行きに
また 違う花を結わえて

飛んでいく
今も ひとりではない ふたりで 

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