【HHM2参加作品】 世界最短の詩/ハァモニィベル
 
なってしまうかと言うと、そんなことはないのだ。
 ヤギさんのちょっと足りない感じがより愛らしく思える童謡詩の傑作であり、じつに<愛嬌がある>作品であることは揺るがない。「やぎさんゆうびん」は、作品としてはみごとに成立しているものだと私には思える。

 それでは、『冬眠』は「世界最短の詩」なのであろうか。答えは否である。
先のアンサイクロペディア「冬眠 (草野心平) 」の記事の最後に、《「冬眠」がもたらしたもの》という一項があり、これまた興味深いので、ここでついでに引用してしまうと、

     《まず意識を変えたのは出版社である。「●」ひとつで詩一篇の原稿料を
     取られてはた
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