HHM2開催に寄せて 過去の批評祭作品レビュー/深水遊脚
 
虚子の俳句についての理論を暑苦しく語る昭和の熱血教師のような語り口だ。読む読まないは自由であり、高浜虚子の理論が手軽に読める以外にはあまりメリットはないだろう。むしろ真面目に読み過ぎないほうがいい。客観的なものの見方が身に付くというメリットがある一方で、詩がつまらなくなるというデメリットがこの散文にはあると私は思う。物事をよく観察する。好きか嫌いかの刺激に反射するのではなく、なぜを考える。それを実行し、継続すれば、この散文も、高浜虚子も、読む必要はないだろう。

「詩の受容と解釈の性差について―ディキンスンとホイットマン」 田中宏輔 批評祭6/HHM1

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