問/蒲生万寿
 
ず、あらゆる物事に翻弄されている。生き物としても、日月の動きの早さをとっても、流され流され、絶えず急かされている」

山は言った

「急かされているのではない。おまえが勝手に急いでいるのだ。おまえの世界だけでのことだ。おまえと私は、それほど違わない。同じようなものだ」

人は言った

「同じようなものなのか?」



蟻と象は言った

「同じだ」



月と太陽は言った

「全て同じだ」



山は言った

「おまえ次第だ」
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