通りすがりの俳句トキドキ短歌たち/阿ト理恵
 
美学とは通りすがりの余韻です
うかんむり招くは窓に存在のひらかれたこころひとりふたり
日曜日尖った文字がほどけてくきみのあくびが伝染するの

もりのおくかくうのさかなレンアイのうみますたまご名をキスという

キスはどちらにしてもうまいにこしたことはないですねというきみ

きみカセキシーラカンスわたくシのねじをまくのはバナナと春さ

春の風きているというしらせあり、そのうで、ゆびにねがいきざまれ

わすれない生のこゑにうちぬかれて

存在する?上書きする?ぼくときみ?

想いでの少女に逢える日はくるの?

ふゆののど凍るかがやき映しこむ

うすめあ
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