回帰/
由木名緒美
たあなたと
互いの必然を備えて別れるのだ
裸を撫でる風は冷たいだろう
見渡しても、あなたの足跡はすでに無く、
ただ幼い言語と声帯で
遠のいた人々の名を呼ぼう
それはいつか、こだまのようにこの胸に返ってくる
破り捨てた偽りの証が空に煽られ発火する
一つの生成を終え、微笑みは苦痛の先導者となり
あの幕を上げれば変わらない命がの灯が奉ってあるのか
いやはての祈りに、瞼を下ろした
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