ホールケーキ、2/22のこと/はるな
 
け止めながら、それでもどうしても捨て去ることのできない緊張感を注意ぶかく体のなかへ隠している。三日つづけてもみほぐされた水たまりは、すこしちいさく、やわらかくなっている。

宝籤は、いま一歳半を越して(なにしろ捨て犬だったから、実際に宝籤が生まれてからどれほどなのか性格にはわからない)、これ以上は大きくならないでしょうと言われたもののみるたびにたくましくなる。同じ家に住んでいてもなお。頭をさげて水を飲むときの、肩から前あしにかけてのごつりとした線。けれども家のなかにいると宝籤は安心しきってしまって、外にいるときのようにからだを丸めて尻尾をぐるり巻きつけるやり方でなくて、四本の足をゆるくのばして
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