ポエム派宣言4「ポエムの歴史」/佐々宝砂
 
の草創期から、マンガ、特に少女マンガと密接な関係にあるのです。ポエムは、ポエム単独で発表されるより、イラストと組み合わせて「イラスト・ポエム」として発表される場合が多いという事実も、頭の片隅に記憶しておいて下さい。ポエムは、もしかしたら文字だけでは成立しない「何か」かもしれないのです。大塚英志は、イラスト・ポエムの源流を、大正〜昭和初期の少女雑誌に掲載された叙情画にあるとみています。その点には私も賛同しています。叙情画の具体例としては、加藤まさをや蕗谷虹児あたりの絵に添えられた西条八十の詩あたりを想像してくださればいい。窓辺に佇む少女の絵と、一人称で書かれた叙情詩……そんなものが、やがて、少女マン
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