眼から涙が/あおば
 
            140221


目からではなく
眼から
なんでだようと神様が口を尖らせる
漢字変換機能が眼を選んだのです
私の恣意的な意図ではありません
神様の思し召しと思っております
恭しく応える私に向かい
神様はなんにも言わずに気配を残す
涙が出るのは目あるいは眼からに決まっているのだから
省略してもいいのだよと優等生
奴には母親が必要ないくらいに論理的に生きているのだから
私には対峙することが出来ません
グローブのような手が飛んできて顔面を一張り
父の夢を見過ぎたのかも知れない
父は子どもには手を挙げる人ではなかった
ましてや母にも誰にも手を挙げ
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