啓典の記憶/2012
 
の最下層まで来ました。

そこではパノプティコンと数人の女性が酒神バッコスを称えながら、「晩餐」を楽しんでいました。
その中に、ペルディーダもいました。

ギルグルはパノプティコンにことの次第を報告しました。
パノプティコンはソルアスタの名前を聞くと即座に彼の風貌と居場所をつかみ、それをギルグルに伝えました。

「食べてもかまわんが、とにかく骨と灰だけは持ち帰れ。骨壺と併せてソルアスタの骨と灰が必要だ」

パノプティコンの寵愛を受けて朦朧としていたペルディーダは骨壺という言葉を聞き、その話が只事でないことを直感しました。骨壺とは、カノープの名前の由来でした。しかしペルディーダに
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