啓典の記憶/2012
 
フラワーはいざという時のために、ソルアスタに石板を手渡しました。
石板にはオイディプス神話が刻まれていました。

ソルアスタはホークアイとエキドナを伴って寺院を後にし、三人はまだら牛の町で宿をとりました。
三人は深夜までひとしきり晩餐を楽しみましたが、最後にはホークアイとエキドナが大喧嘩をしながら床につくことになりました。

翌朝、不機嫌なままのホークアイは昼過ぎに監視塔の最上階にまで一言も発しませんでした。
エキドナもエキドナで、朝から全く無言でした。



監視塔の最上階には昼間から艶やかな美女をはべらせるパノプティコンがいました。
パノプティコンは鳥肌のたつ蒼ざめた皮
[次のページ]
戻る   Point(0)