ディドのはなし/フユナ
僕は生まれ変わったらディドになりたい
というとディドはベッドの枕元に座ったまま
そのままぴくりともしないで笑うようにした。困った笑いだ。
ディドは半ズボンをはいている。それだけはわかる。
ディドはみずいろだ。それも絶対だと思う。
ディドの一日は午前六時に始まる
枕元のステンドグラスを磨いて、それからジョギングに出る
角のうちから牛乳を貰ってくる
九時には僕の部屋に戻ってマーヒーを読む
メリーゴーランドのところでアコーディオンを弾くまねをする。
それから数時間不明。
午後二時にはシュークリームを作る
学校から帰る僕のために。
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