数え切れぬ孤独/ハァモニィベル
で留守番する少年の
画像がポツリと貼られた、
<テレビを見るという孤独>。
あるいはこの
ひとり、アパートで横たわる老人の死骸の
画像をひっそりと省略した、
<気づかれぬという孤独>。
・・・・・・・・・
近年増加中の出品がまた目を蔽う。
「孤独力」と名付けた出品が、救いあり気に立ち並び
今、さかんに入札されている様子
落札者からの評価はまだない
おそらくきっと、
マスクをつけた人々のように、街に<孤独力>をつけた人々が
ぽつぽつだんだんふえて行くだろう
こんなに盛んに出品/入札されてるのだから
<友情>は無視されたまま。
友情とは
奇妙な夢だろうか
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