真っ白/森川美咲
 
真っ白だった

セーラー服着てた私と
頭ひとつぶん背が高い先輩

雪の日
相合い傘で歩いた

風は冷たかったはずだけど
頬が熱くて困ってた

一度も好きと言われなかったけど
だからこそ
何も始まらなかったからこそ
今も終わらない輝き

あの日の
美しいときめきは
真っ白なまま
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