ギャラリーフラスコにてー詩友との再会ー /服部 剛
て、温まり
ある詩は、日々の場面の調和を、語り
僕はぽそっと、呟いた。
「やっぱり○○さんは、○○さんだねぇ…」
*
机に、彼のベストセラーが、置かれていた。
(この本をつくるきっかけは?)と、聞けなかった。
「じゃ、そろそろ…」
3年ぶりの、30分の、再会を果たした僕は
硝子のドアを、開ける、
ふり返る、
自らの中身から、滲み出る笑顔で
「御活躍を」
「御活躍を」
昔、誰かに「兄弟みたいね」と言われた
彼との鏡のような会話で
静かに胸をみたされながら
外に出た僕は、北風を劈(つんざ)いて
詩友達の集うキイトスの夜へと、歩いた
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