ギャラリーフラスコにてー詩友との再会ー /服部 剛
時折、詩友達で集う
神楽坂のキイトスのドアを、開いた。
1年ぶりのマコト君が
カウンターで教えてくれた。
「○○さんが沖縄から来て
この近所で詩の展示をやってるよ」
*
3年前の震災で、放射能を懸念して
沖縄に引っ越した○○さんは
今は無き「詩学」で机を囲んだ頃の仲間なので
急遽、僕はキイトスを出て
ギャラリーフラスコへ、無心で歩いた。
*
その白い空間には
幾本もの木柱に
一枚ずつ和紙が貼られ
懐かしい彼の詩が、綴られていた。
ある詩は、愛妻との日々の密かな呼吸が、聞こえ
ある詩は、中国産のセーターを着て、
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