中等熱/
くみ
病するから泊まってく」
「寝ろ」
翌朝は昨日に比べたら随分と身体が軽くなっていて、改めて健康の有り難さを分からせてくれた。
言葉通り、奴は寝ないで看病してたらしい。
さすがに疲れたのか、毛布にくるまってベッドの傍らの床に座り居眠りをしてる姿が目に飛び込んできた。
俺の手を握ったまま。
その時、中等熱が高熱に変化しそうな位に俺の心の中の体温が火照るように上がったのは内緒。
もう少しだけこの綺麗な顔を見ていたかったから。
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