詩を救うための音楽??榎本櫻湖『増殖する眼球にまたがって』/葉leaf
」と呼ぶことにする。
あらゆる家具のうちから任意のものを好きなだけ用意して、考えつく限りの音を、たとえば叩いたり擦ったりするのは当然のこととして、抽斗を開け閉めする音、なにか道具を使って、金具の部分をコントラバスの弓などで擦奏したり、撥やマレット、家具同士をぶつけあうのもよいかもしれない。とにかく、思いつく限りの音を、鳴らしてみるべきなのだ。ただしきをつけなあければならないのは、それが単純な整数で割り切れるような拍節感をおびてはならない、ということ。つねに衝動的で、まるで痙攣の発作を起こしてしまったかのような音をたてることに徹し、あまりにも退屈そうな風情で、しばしば聴くものを不快にさせるも
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