予感。/
駒沢優希
そう、人は何らかの形でいってしまう
それならば
ひとりでいることに慣れておく方が楽なのだ
あのとき
二人は同じ夢を見たかもしれない
寂しさを褥(しとね)に
黄昏を枕にして
セルロイドのように
不透明な
明日の予感に
ふるえながら
互いの内に
同じ夢を見ていた
これ以上
甘美な時間があるだろうか
星は瞬いていた
二人の子供は
こんなにも
よく似ていると
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