窓/
Lucy
渇いた湖底を
掠め
渦巻き
通過していく
そんな
低温の吹雪を
窓には無数のひび割れに似た
しばれ模様が張り付いて
空気中の水分は
耳にも
皮膚にも
触れない
喉も乾かしてしまう
曖昧で
無惨で
しばれ模様のガラスのように
ひび割れた瞳で
映るもののいっさいを
改ざんした
記憶の洞窟の中を
吹きぬけていけ
粉雪
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