おとぎ話/駒沢優希
 
鳥が堕ちた
私が殺った

夢を見てた
君が染みたそこら辺で
小さな声を
聞いた気がする

この手を
握るのは
誰だろう
いつだろう
今だけ欲しいのは
なぜだろう
いつからだろう

独りで行くのは
皆 同じだろ

おとぎ話の数
泣いて

空を仰ぐ
海の向こう

ここじゃだめで
何処へ行こうと探している

密かに思うのは
自由だろう
きれいだろう
手を下したら
もう
罪だろう
汚れるだろう

独りで行くのは
今度だけだろ

おとぎ話は捨てて
行け

おとぎ話の数
抱いて
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