君の歌/……とある蛙
う君の歌は
昔、君が口ずさんだ歌と変わらない
多分それに気づく奴もいて
一緒に胸を張って歌いだす。
だからって道が変わるわけがないが、
少しでも陽が当たるよう
たとえ陽が当たらなくても
心まで暗くならないように
また顔を上げて歩いてゆく
君は君の歌を歌いながら
人生の終わり頃歌う君の歌は
昔君が口ずさんだ歌と変わらない
多分それに気づく奴もいて
一緒に胸を張って歌いだす。
気づいてみれば出発点と高さは変わらない。
歌いながら君は思うだろう
年老いて振り出しも悪くない。
って
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