重み/たまごボーロ
思考を巡らせて、
心にのしかかる重みを感じている。
暖かさも、優しさも、思いやりも、愛おしさも、
ぜんぶ砂になって飛んでいくよ。
強い風に吹かれてしまって、散り散りになっていくよ。
嗚呼、寂しさをぬぐい去ろうと冷たい街をうろついても、
冷えた手ではなにも暖めることはできないんだ。
でも、暖かさを知っているなら、求めずにはいられない。
冷たい手で、誰かの体温を奪っても、
求めたい、求めていたい。
愛したい愛されたい。抱き締めたい抱き締められたい。
いっそこんな気持ちを吐き出したい。
そんな重さを感じている。
もたげた頭の重さを感じている。
心の重さを感じている。
それでも生きたいと願う
自分の重さを感じている。
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