詩の構造について 詩と向き合う/葉leaf
よっていくつかの異なる構造が見出される可能性があります。読者の批評眼が試されるのは、まさにそのような、いくつかの構造認識の可能性がある場面においてです。凡庸で表面的な構造認識をするのではなく、より深く、あるいはより複雑に、本質的な構造を見抜く。そのような構造認識ができることが、より良い批評をすることにつながると思います。
次に一連目「幾重にも層をつくる/日射しのプールの水面下」。ここで「日差しのプール」とは比喩であり、日が射している空間を、あたかも水が充満しているプールであるかのように見立てています。この「水面下」という場所が、「緑樹の濃い反射がほしい」場所なのか、あるいは「ミツバチの唸りが耳
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