詩の構造について 詩と向き合う/葉leaf
て、そのような主観性の強い構造認識は、詩の構造の認識の場面において顕著に現れることがあります。
引用した詩「ミツバチの午後」が、形式的には「3つの連から成る」という構造を持っていることについて、異論のある人はいないでしょう。「3つの連から成る」という構造はきわめて客観的な構造と言えます。
次に、2連目、「肉体(からだ)は見境もなく/ほほえもうとするので」が「歩調をはやめ/輪郭のなかに肉体(からだ)を/おし込む」ことの理由になっている、という論理構造もまた、「ので」という接続助詞の意味さえ知っていれば誰しもが見抜ける構造であり、客観性が強いと言えます。
ですが、ミツバチのモチーフと、恋人
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