子供だねと頭を撫でて/中山 マキ
 







時々、人の目を臆することなく
甘えてみたくなる

鼻をあなたの背中に押し付けて
思いっきり
人の匂いを吸い込んでみたくなる

ひなたに寝転んで
雲の形に一喜一憂していた頃のように

世の中の全てが敵だと
思えるほどの泣き声で
必死にあなたを呼ぶから

頭を撫でて欲しい
ゆっくりゆっくり撫でて欲しい
そして
子供だねと笑って




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