窓を叩く雨/
Lucy
雨が窓を叩いてる
風が夜をかきまぜている
遠いところから
押し寄せてくる
怖い記憶に
目を覚ます
かたわらに幼子がいた頃は
守らねばという決意が
こんな時私の背筋を支え
薄闇に
体を起こし
静かな寝息を
確かめた
守るもののない今は
両手で自分を
抱きしめて
寝床の中で丸くなる
雨が心の中にまで
しみ込んでこないように
嵐が
遠い記憶まで
かきまぜに来ないように
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