ハロウィンの日までは/くみ
それだけでは物足りないだろうと思ってホットミルクにメープルシロップを入れてみた。
「美味いか?それ、ちょっと甘さ控えめにしてみたんだけど。ケーキなんて滅多に作らないから意外と手間かかっちゃったけど」
「うん……泣いちゃう位に美味しい!」
「泣くって…そんな大袈裟な」
「 また来年も手作りのお菓子食べたい。ダメ?」
恋人はちょこんと小首を傾げて満面の微笑みでお願い事をしてきた。
自分はやっぱりこの仕草に弱いらしい。
「ん?そうなのか?ならもっと練習してみようかな」
「そしたら試食するね!」
「あ、うん。ってお前、それじゃ意味ないだろ?!」
困っ
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